二拠点生活とは?メリット・デメリットもわかる後悔しない始め方。
- 香菜子 望月
- 3 日前
- 読了時間: 9分
二拠点生活で手に入る暮らし、始める前に知っておきたいこと。

地方に住んでいると、二拠点生活をされている方に出会うことがあります。
親が一人になって、定期的に顔を見に帰ってくる人。 その土地を気に入って将来はここに住むつもりで、少しずつ通い始めた人。 週末だけ自然の中で仕事をしているフリーランスの人。
話してみると、状況も動機もそれぞれ違います。
でも共通しているのは、「どちらかを捨てなくていい」という選択をしているということ。
実際、この暮らし方をしている方は増えています。

場所を選ばず働けるフリーランスの方も、理想の暮らし方を求めて二拠点を検討するケースが増えているようです。
これから検討されている方にメリット・デメリットから二拠点生活の始め方まで、お伝えしていきます。
01なぜ二拠点生活を考えるのか?
二拠点生活を始めるきっかけは人それぞれのようです。
実際に始めた理由は次のようなパターンに整理できます
①趣味・リフレッシュ 週末だけでも山や海の近くで暮らしたい。

登山、サーフィン、自然の中での暮らしなど、都会ではできない体験を楽しみたいという理由で始めた方が多くいます。 国交省の調査でも「居住地ではできない体験をしたかった」はきっかけの上位に挙がっています。
②親の見守り・介護準備

実家の親が一人になったことをきっかけに、仕事は都市で続けながら月に数回親の様子を見に行く、という形で二拠点生活を始める方も多くいます。
③終の棲家を今から育てる

将来はここに住む -そう決めた場所に少しずつ通い始める。 地方に家を構えながら都市で仕事を続ける人は珍しくありません。 長期的な視点から二拠点生活を始める人もいます。
④移住先を探している

いきなり引っ越しは怖い。 まず住んでみて、本当に合うか確かめたい。 そういう理由で週末や長期休暇に地方をお試しで体験する、という方法を選ぶ人も増えています。
⑤テレワーク・フリーランスの延長

コロナ禍を経てテレワークが定着し、場所を選ばない働き方をする人が増えました。 特にフリーランスは時間・場所の自由度が高いため、二拠点生活という選択をしやすい環境にあります。 実際、フリーランス・会社経営者の二地域居住実施割合は10%超と、会社員平均を上回っています(国交省調査)。
二拠点生活を始めた方たちは、リフレッシュをしたり、家族との暮らしを大切にすることで、自分らしく生きることと向き合えています。
これは、コロナ禍を経てテレワークが定着し、場所を選ばない働き方が浸透したことで、より加速したのではないかと感じます。
02 二拠点生活の実際——メリット・デメリット
二拠点生活への関心が高まる一方で、「実際のところ、どうなんだろう?」そう考える人も多いと思います。
「こんなはずではなかった...」そんなことにならないよう、良いことだけでなく、困ることも含めてお伝えします。
メリット | |
楽しい、リフレッシュできる(47.2%) | 最大の理由はこれ。日常から切り離された環境で心をリセットできることが 二拠点生活の最大の魅力です。 |
生きがいを感じる、自分らしさを実現できる(19.8%) | 新しいコミュニティで新たな役割が生まれ、「もうひとりの自分」を発見できることも。 |
新しい出会い・つながりがある(17.6%) | 地域の人との関係が、仕事や人生を豊かにしてくれます。 |
デメリット 自然に囲まれた環境で癒される一方で、疲れてしまうことも起こるようです。正直にお伝えします。 | |
移動が思ったより疲れる | 月に何度も拠点を行き来すると、体力的・時間的な消耗が蓄積します。 長距離移動が毎回のルーティンになると、想像以上にしんどいものです。 |
金銭的な負担が想像以上 (やめた理由の37.2%) | 家賃・光熱費・交通費が二重になると、月数万〜十数万円の追加になります。事前の収支シミュレーションが必須です。 |
ゴミ出し・自治会問題 | 週末滞在だとゴミ出し日に合わないケースが多く、地域ルールの事前確認は必須です。 |
地域に馴染むのに時間がかかる | 移住者として受け入れられるまでに時間がかかることもあります。 焦らず関係を作っていく覚悟が必要です。 |
「どっちつかず」になるリスク | どちらの拠点でも深い関係が作れず、中途半端な気持ちになるケースも。 目的を明確にしておくことが重要です。 |
ハードルがないとは言えません。でも地方在住者として実際に二拠点生活をする方の声を聞くと、
「移動は疲れるけど、地方での暮らしを知ってしまったら戻れない。」
困りごとはあるけれど、それを上回る心の豊かさと満足感がある、それが二拠点生活のリアルな実態です。
03 気軽に二拠点生活を試す方法

ここまでご紹介してきたとおり、メリットもあればデメリットもあるのが、この「二拠点生活」。気になっていたけど、家を2個持つのって、ちょっとハードルが上がってしまったな...そんな気持ちの方もいるのではないでしょうか。
そんな方にお伝えしたいのが、二拠点生活をお試しできる方法。
二拠点生活を始めるまでに、どんなところが自分に合っているのか。
それをイメージするために活用できるお勧めの方法をお伝えします。
①民泊・ホテルなどに滞在し、その土地のことを知る
まずは月に2〜4回ほど週末のたびに民泊・ホテルに泊まりながらどんな土地なのかを気軽体験してみることで、二拠点生活のイメージを膨らませてみてください。
②拠点とするエリアを絞り込む
「住まいのサブスク」サービスを利用することで、全国各地で二拠点生活を体験することができます。
定額のサブスクを利用しながら複数のエリアを検討することが可能です。
③賃貸住宅拠点として地方に部屋を借りる。
本格的に二拠点生活を始めるために、地方で部屋を借りたり、空き家バンクを活用する。そうすることで実質二拠点生活が始まります。
④お試し移住
自治体プログラム等を利用し、1か月から数か月滞在する。
そうすることで、地方のコミュニティの雰囲気をつかむことができます。
⑤定住してみる
どこに住むのか決まったら本格的に移住する 。
どのスタイルが正解かは人それぞれ。「週末型」から始めて「賃貸拠点型」に移行した人もいれば、サブスクで複数エリアを試して移住先を絞った人もいる。まず自分が「どこから始められるか」を考えてみてください。
04移住先を検討できるサブスク
前項で「サブスク」について少し触れましたが、
今、いろいろな地域の家に実際住んでみるという「住まいのサブスク」があります。
「どのエリアに自分が合うのか、実際住んでみないとわからない」
そんな悩みに応えることができる、近年注目されているサービスです。
月額定額を支払うことで、全国各地の拠点に自由に滞在できるサービスで、敷金・礼金・初期費用など無く始められるのが特徴です。
代表的なサービスADDress
ADDressは、全国の空き家をリノベーションした拠点を活用したサービス。
地方の物件が多く、農村や自然豊かなエリアで暮らしてみたい方に向いています。
月額9,800円〜のプランから始められるため、お試しで始めたい方にも始めやすいサービスです。
各拠点には「家守(やもり)」と呼ばれる管理者がいて、地域の住民や会員同士の交流の架け橋となってくれます。
地域独自の体験やローカル情報など、その地に暮らしているからこそわかる情報を教えてもらえるのが魅力です。

移住先を探している人にとって、地域の「家」に実際住めるので、「観光ではなく、日常として過ごしてみる」体験ができるのではないでしょうか。
ADDressはこんな方にお勧めです。
移住先を複数のエリアで比べてから決めたい
まず月数回だけ試してみたい
初期費用をかけずに動き出したい
地域の人とつながりながら暮らしを体験したい
フリーランスでリモートワークをしながら滞在したい
注意点
人気拠点は予約が埋まりやすいため、希望の日時に必ず泊まれるとは限りません。
また、場所によっては個室とドミトリー(相部屋)があるため、事前に確認しておくと安心です。
サブスクはあくまで「試す期間」の手段です。
気に入ったエリアが見つかったら、実際に賃貸を借りてより生活のイメージを現実的にしてみてはいかがでしょうか。
05 自治体の補助金・サポートを活用する

二拠点生活を始めるにあたって、費用面の不安を持つ方は多いのではないでしょうか。
気軽に始められるかもしれませんが、移動にかかる費用、滞在費、など実際かかります。
でも国や自治体の支援制度をうまく活用することで、初期費用を大幅に抑えられるケースがあります。
地方創生移住支援金

東京23区から地方へ移住し、テレワークを継続するフリーランスや地方での就業を始める方を対象とした支援金です。
単身で最大60万円、世帯で最大100万円が支給されます(2026年も継続中)。
条件があるため、詳細は各自治体の移住相談窓口に確認してみてください。
長野県の支援制度

長野県は二地域居住への取り組みが全国トップクラスです。
「ニブンノナガノ」:長野県の二拠点生活・移住応援ポータルサイト エリア情報・支援制度・相談窓口が一か所に集まっています。
「楽園信州ファミリー」:長野県の会員制度 登録することで移住・二拠点生活に関する各種支援情報が届きます。
お試し移住プログラム:市町村ごとに短期滞在プログラムを提供 実際に暮らしながら地域の雰囲気をつかめます。
06 二拠点生活のよくある疑問

住民票・手続きはどうする?
二拠点生活をする人の気がかりなことは、住民票をどうしたらいいのか?ということ。
結論からお伝えすると、週末滞在や月数回程度の滞在であれば、住民票を動かす必要はありません。
生活の中心が地方に移ったと判断される場合に初めて検討が必要になります。
フリーランスの方は確定申告の住所にも影響するため、税理士に一度相談しておくと安心です。
費用はどのくらいかかるの?
滞在する費用がどのくらいかかるのか、まとめてみました。
どのくらい滞在するのか、今住んでいる地域から二拠点目までの移動距離によって異なりますが、 平均的にこのくらい費用がかかります。
費用の目安
・週末滞在型:月3〜5万円(宿泊+交通費)
・賃貸拠点型:月5〜8万円(地方家賃+交通費)
その他知っておくといいことは?
ゴミ・自治会
二拠点生活を始めて実際困るのが、ごみや自治体のルール。
これらは事前に確認しておくことをお勧めします。
管理人付き施設なら解決されているケースが多いですが、実際に居住する前にどんな決まりがあるのか、調べておくことは大事です。
07フリーランスだからこそ、選べる暮らし方がある

二拠点生活は案外気楽に始められます。
週末だけ自然の中にいることも、親の顔を見に月2回帰ることも、将来住む場所を今から育てることも全部、自分らしく、自分に合った生活をするための方法として二拠点生活があるのだと思います。
そしてフリーランスという働き方を選んだからこそ、こうした暮らし方が現実になります。
移動日を自分で決められる。仕事の成果物は場所を選ばない。気に入った場所に、もっといられる。
それは、フリーランスだからこそできる働き方であり、生き方です。
まず、週末1回だけ自分に合った場所で暮らすことが二拠点生活実現の第一歩です。

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