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フリーランスも他人事ではない補助金のキホン

11 分前
読了時間: 11分


はじめに



補助金って、どんなイメージですか?

 

企業のためのものでしょ? 申請や手続きが難しそう…

 

そう思ってあきらめている方も多いでしょうか。

 

上手に申請すれば、お金がもらえるでしょ?

補助金で儲かった企業の話を聞いたことがある

 

そんな人もいるでしょうか。

 

この記事では、補助金申請をお手伝いする行政書士の立場から、「フリーランスにとっての補助金」の基本的な知識や使い方について解説します。



そうなの!?補助金の基本


補助金のお話をしていて、「そうだったの!?」と驚かれることがあります。 

よくある「びっくり」の中から、フリーランスに関係のあるところを見てみましょう。



1.フリーランスも補助金を使える


「フリーランスは補助金とは無縁」と思い、最初からあきらめてしまう人がたくさんいます。とてももったいないことです。

 

確かに、大きな金額が動く補助金は、雇用をしている人が対象の場合が増えています。


でも、全部ではありません。 

また、法人だけを対象にした補助金はむしろ少数派です。




ですが、フリーランスや個人事業で補助金を活用している方は体感、まだまだ少数派です。


Honmono協会の中でも「活用してるよ」と言う方を見たことがありません。

 

なのでHonmono協会に所属する方も含めて是非、ご覧いただければと思います。




2.業種を問わない


「どんな業種の人が対象になりますか?」とよく聞かれます。

 

補助金が重視しているのは「業種」ではなく「そのお金で何をするか」です。

現在の業種はほとんど問題になりません(例外的に風俗業の方は、心苦しいことですが、対象外が多いです)。

 

ただ、「業種上の問題はないのだけれど、その業種の人が一般的にやりたいことと、補助金の目的が一致しない」ということは起こります。

 

 飲食店が「壊れかけた冷蔵庫を買い替えたい」と考えても、同モデルの単なる買い替えでは「革新性が認められない」として補助金が認められないこともありますし 、デザインやシステム関係の方が「業務効率を上げるためにパソコンを買いたい」と思っても「汎用事務機器は対象外」とされる補助金も珍しくありません。

 

補助金は業種を問いませんが「新規事業・販路開拓・生産性向上」といったテーマを求められることが多く「現状維持」のために使おうとしても採択されないことが多いでしょう。



3.補助金で儲かることはない


申請すれば黙っていてもお金がもらえて、大儲け――なんて話はありません。

 

よくネット上の言説で 補助金で自動販売機を設置してラクに何十万も儲かる」などと聞きますが、これは正しくありません。

 

補助金とは原則として、「使った費用の一部が返ってくるもの」です。自動販売機の費用を支払ったら、その一部が返ってくる。それだけですから、単純な収支で言えばマイナスです。儲かるわけがありません。

 

補助金を「使って」儲けた事例はあります。それは、補助金で購入した機材や広告を利用して、事業者自身が事業活動をがんばったから儲かったのです。


補助金で販売機を設置したら儲かったのも、事前の事業の積み重ねや設置場所の研究があった上で、設置費用の補助を受けて少し安く設置できた結果、事業が成功して大きな儲けにつながった、というだけなのです。


4.補助金をもらうために、お金が要る


補助金は「後払い」です。

お金を使ってその証明を提出すると、後から費用の一部が戻ってきます。


つまり、補助金をもらうためには、受け取る補助金を上回る額を、先に支払える資力が必要です。



目先の金額に釣られて、大きな額の申請をしてはいけません。


身の丈に合った補助金の額というものがあります

 

ただし、だからといって銀行預金だけですべてを回すと決まったわけでもありません。


融資も上手に使いましょう


金融機関によっては、採択された補助金額だけ融資するしくみを用意していることもあります。

 

美容サロンを営む方が、販路開拓のために150万円の痩身機器を導入して新規顧客を獲得しようとする場合を考えます。

小規模事業者持続化補助金を利用して、費用の2/3にあたる50万円の補助が受けられる可能性があります。 

 

しかし、個人事業のサロンにとっては、後から50万円が受け取れるとしても、100万円を支払うのは厳しいかもしれません。

 

金融機関からあらかじめ50万円の融資を受けられれば、補助金が入ってくるまでの手元のお金に不安を持たずに済みますね。

 


5.時間がかかる


補助金って、本当に時間がかかります。

だって「お役所仕事」ですもの。

 

「お金がほしいな、補助金を申請しようかな」と思ってから実際にお金が入って来るまで、少額の補助金でも半年から1年、多額の場合には1年から1年半、あるいはそれ以上かかることも珍しくありません。


 

補助金をもらうことは、これまでどおりの活動をしていたらお金が転がり込んでくるということではありません。

購入、維持、新規事業など、これまでの活動に加えて何かをするのが大前提です。


費用も体力も、必要量が増えると考えてください。

 

補助金が入ってくるまでの間、通常事業と補助事業の両方を縮小せずに回せる資金がありますか。


今すぐの手元資金が欲しくて応募しようとしていませんか。

申請前にもう一度考えてみてください。


6.買うものの使い道に制限がある


補助金で買うと申請したものは自由に変更できませんし、一定期間、自由に売却したり捨てたりすることもできません。

 

買った機械に不満があっても、勝手に買い替えることはできません。


 Aの展示会に出展すると言って申請を通し、勝手にBの展示会に変えると、お金がもらえません。

 

補助金を受け取るには、領収書、振込明細などの証拠書類が必要になります。

だから後で心移りしないよう、申請の段階でしっかりした調査が必要になるのです。

 

また、補助金で購入したモノやサービスを「申請した事業以外」に使うことも禁止されています。C製品の製造に使うと言って補助金を使って購入した機械で、D製品を製造してはいけません。


7.どんな効果があったか報告が要る



補助金が降りたら、それで終了ではありません。

すべての補助金には「事業化状況報告」が必要です。

 

事業化状況報告とは、「補助金がどんな効果を生んだのか」を報告することです。

 

報告内容は、申請した内容に応じて変わります。


たとえば「チラシを配布して顧客を増やします」というような内容であれば、「10万円かけてチラシを1,000枚作り、そのうち800枚を配布できました。

事業の期間の半年間に新しい顧客は10人来て、その中の8人がチラシを見て訪れた人でした」のように報告します。

 

そもそも補助金は、「お金を補助してもらって挑戦の投資をした結果、事業が成長できる」の流れを狙っています

事務局としては、思ったような「投資効果」が出たかどうかを知りたいのです。

 

なお、事業化状況報告を忘れたり、面倒になって放置したりすると、次に補助金を狙いたくなったときに応募ができない可能性があります。

 

また、場合によっては、補助金の使い道についてあらぬ疑いをかけられたり、悪質と思われれば補助金を返すように言われたりする可能性もあります。

 

効果がなかったことを報告した場合に対する罰則はありません。

ただし、申請の条件になっているもの(インボイス登録をすることで補助金額が増えるなど)に関しては、達成できていないと補助金を返すように言われることがあります。

 

何が最低条件なのかをしっかりと理解し、そこだけ押さえていれば、あとは効果が出ていなかったとしても正直に報告するのがいちばんです。


じゃあ、何のために補助金を使うのか


面倒だし、お金も必要だし、時間もかかるし……じゃあ補助金なんて使わなくてもいいじゃない、と思うかもしれません。

 

それで事業を回して成長させていけるなら、それでも良いと思います。


補助金は本来、「お金さえあれば、あとちょっとで手が届く夢を実現するためのもの」だからです。



補助金を使いたいのは、こんなとき


広告を出したいけれど、30万円も取られてしまうのはキツいなあ。

最新の機械を買いたいけれど、費用の都合でダウングレードするしかないかなあ。

 

そんな「あとちょっとの不安」に応えるのが補助金です。


30万円を実質10万円にして、不安なく必要な広告を出し、事業を拡大できるように応援してくれるのです。

 

だから「そんな不安はない、自力で何とかできる」のであれば、補助金を無理に利用する必要はありません。

自己資金で動いたほうが、自由度も高く、フリーランスらしい身軽さを維持できます。



「手遅れ」に注意


ところで実は、補助金を使いたいと考え始めるときは、残念ながら大体手遅れです。

 

補助金の「手遅れ」は、大きく分けて2つあります。




1つ目は、タイミングの手遅れです。

ほとんどの補助金で、すでに使ってしまったお金は補助の対象になりません。 

「買ってしまってフトコロが痛いから、何とかしてくれぇ……」と言っても、もう手遅れです。

 

2つ目は、資金の手遅れです。 

ここまでに解説してきたとおり、補助金をもらうためには、ある程度のお金が必要です。

 

「もうすぐ資金が尽きてしまう、融資も断られた。

最後の手段で補助金を申請したい」は、大きな間違いです。


補助金を申請できても、お金をもらう前に事業のほうが力尽きてしまいます。

 

補助金を調べ始めるのはたいてい、フトコロが痛み、お金に困ったときです。

でも、お金に困ったときではもう遅い。


大きな買い物をする前に、資金が尽きる前に、補助金のことを思い出してください。


そうすれば、効果的に活用できるでしょう。


自由が欲しいなら、融資も検討してみて


補助金という言葉がメジャーになり、お金がほしい=補助金と考える方も多いようです。

しかし、本当は融資のほうが適している場合もたくさんあります




1.融資は先にお金がもらえる


補助金は、お金を払ったあとで返ってきます。

融資は、目的に応じたお金を先に渡してくれます。

審査期間も融資のほうが短く、1~3か月で着金に至ることがほとんどです。

 

これは大きな違いです。

目先の資金に不安がある場合や、すぐにでも新事業に着手したい場合は、補助金よりも融資のほうが速く、まとまった額を入手できます。

 

その代わりに、利息を付けて後から返済しなければいけないわけですね。



2.融資のお金は自由に使える


補助金は「事務局が認めた出費をしたら、その一部が返ってくる制度」です。

事務局が認めない内容に使ったお金は返ってきません。

 

この範囲はけっこう厳しく、「申請している間に最新版が出たからそちらを買いたいです」のようなことでも、いちいち事務局におうかがいを立て、許可を得なければいけません。

 

これに対して、融資は使い道を特定しません。

お金を貸してもらえたら、その後はそのお金をどのように使おうと、基本的には審査もされませんし、「思ったのと違うから返せ」などと言われることもありません。

 

したがって、目まぐるしく変化する業界の方や、思い通りにいかない可能性が高い事業では、補助金よりも融資を選ぶほうがスムーズに、ストレスなくお金を回せる可能性があります。

 

補助金を考えるときは、融資も一緒に検討してみてください。


申請は自分でできるの?


もちろん補助金は、自分で書類を作って申請しても採択される可能性があります。

 

とはいえ、簡単ではありません。


特に「事業計画書」は、押さえるべきポイントがたくさんあり、募集要項とウェブ検索だけでは難しいかもしれません。

自分の事業を資料だけで伝えるのは難しいと感じる人も多いでしょう。

 

自分でやってみる気概は大切です!でも、難しい、時間が取れないと思ったら、専門家への相談も検討しましょう。


自分で申請するときのポイントは?


自分で事業計画を立て、資料を作るときには、以下のポイントを押さえましょう。



● 申請の条件を満たしていることを明記しましょう

●  その補助金の制度が求める方向性に合致していることを示しましょう

●  SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威の列挙)を入れましょう

●  どんな内容にお金を使いたいのか、費用感も含めて具体的に書きましょう。
  禁止されていなければ、写真やグラフも豊富に使いましょう

●  集客や成長の見込みを示しましょう

●  収支計画は3~5年分載せましょう

 

誰に相談すればいい?


自分に合う補助金はあるの?

申請ってどうしたらいいの?

書類を自分で作れる気がしない、募集要項を読みこなせない

 

そんなときに頼れるのは、行政書士です。




 行政書士の報酬はさまざまですが、補助金の額の10%以上が相場です。

 

複数の行政書士を比較し、どこまで対応してくれるのか、採択実績はどのくらいか、相性が合いそうかなど、総合的にサービスに見合うかどうかで判断するのがおすすめです。

 

相談はとにかく早めに。申請を考え始めた段階での相談がベストです。

 

あまり申請期限が近くなりすぎると、引き受けてくれない行政書士が増えます


自分で申請したいと考えるときは前倒しで取り組み、諦めをつけるのも早めを心がけましょう。


おわりに


フリーランスでも補助金は使えます。

補助金活用のポイントは一貫して「早めに」です。

 

「お金がほしい」と思う前に、フリーランスでも補助金という選択肢があることを知っておいてください。お金を使う前に、補助金について調べ、あるいは相談してください。

 

「フリーランスでも補助金が使える」。


その1行知識で、儲かることはないけれど、助けにはなるかもしれません。




Honmonoには、補助金に関する相談ができる行政書士をはじめ、税金・労務・起業などについて相談できる専門家が在籍しています。


フリーランスとして活動していく中で、「これって誰に相談したらいいんだろう?」と迷ったときに、気軽に相談できる場所でもあります。


相談できる専門家については、こちらの記事でご紹介しています▼




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