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Honmono対談Vol.7 「なぜ、映像で伝えるのか」

更新日:2022年8月1日



「 右も左も。宗教も国籍も関係ない。

ただ、今の平和が紡がれた歴史の上にあることを忘れないでほしい。」

その想いから

主演に鈴木田氏。監督に霞氏を据え、

英霊顕彰プロジェクトがスタートしました。


第2弾ショートフィルムの公開を前に、

私たちがなぜ映像を通して戦争を伝えるのか?


発起人の鈴木田氏、

Honmono協会代表の三井所氏、

監督の霞氏にて本音対談を行いました。


戦争という敏感で賛否が生まれやすいテーマだからこそ、

リアルな想いをお伝えしたいと思います。


対談は熊本の杖立温泉会館にて行われました

英霊顕彰プロジェクトが生まれたきっかけ


三井所

鈴木田さん、本日はよろしくお願いします。


鈴木田

よろしくお願いします。

三井所

まずは鈴木田さんが何をされている方か。

改めて教えてもらってもいいですか?

鈴木田

はい。

人力屋という建設会社を8年ほど経営しています。


プロジェクト発起人の鈴木田 遵澄氏

ただ、「商売やって稼げばいい」ではなく、「社会にどう貢献ができるのか」が1番大事だと思っています。具体的には保護観察所の協力雇用主をやって、前科のある若い子とか、少年院や刑務所から出てきたばっかりの子を雇い入れています。


三井所

確かに人力屋は若い子たちが多いですよね。


鈴木田

更生というと偉そうですけど、そのお手伝いをしていますね。

それ以外にも、熊本地震や、その前の人吉の水害支援など。熊本を土台とした社会支援には積極的に参加していますね。


実際の支援の様子


三井所

なるほど。「社会貢献」が一つのベースとして活動されているんですね。

そのような中で英霊顕彰プロジェクトが立ち上がりました。発足はいつでしたか?

鈴木田

ちょうど2年前ですね。

三井所

社会支援のベースとしては理解できますが、方向としては全く異なるジャンルですよね。プロジェクト発足のきっかけを教えていただけますか?


鈴木田

はい。

本プロジェクトを始める最初のきっかけになったのは、イギリス陸軍が「第二次世界大戦で亡くなった兵士を忘れるな。」という内容の映画を発信したことです。


■実際の映画作品


それを見た瞬間に「戦勝国側のイギリスでさえ、戦争で亡くなった人のことを忘れちゃいかん」という風に思っている。政府が映像を作るくらいなので、そういう危機感がある状況なんだと。


三井所

あの映像はイギリス政府が作った映像だったんですね。

意外でした。


鈴木田

そうなんです。

戦争で負けた日本はその何倍も戦没者に対する意識というのがタブー視されています。だからこそ、日本でこそ作らないといけないなと。映像を見た瞬間にそう思い、動き始めました。

三井所

なるほど。

とはいえ、日本で戦争の話題はとてもセンシティブですよね。

鈴木田

おっしゃる通りです。

日本は軍人・民間合わせ310万人の方が亡くなってます。そして戦争にも負けました。その痛みが大きすぎて、戦争の歴史に対して直視できないような風潮になっているのかな、と感じています。


三井所

腫れ物に触るような感覚ですよね。


鈴木田

はい。

兵隊だけで210万人亡くなってるので、その家族や親戚がまた何十人といるわけで。そういう悲しみが日本中に溢れていたんだと思います。


三井所

愛する人を失う。連鎖する悲しみもありますよね。


鈴木田

戦争は確かに良くないです。アレルギーが起きるのもすごく分かるんです。


ただ一方で、亡くなった側、言葉を発せられない側の立場になると、悲しさに暮れるのは分かるけれども、存在そのものを忘れ去られるのは良くないんじゃないかと思ったんですよね。



三井所

確かに。

戦争を実際に経験した人も数えられるほどになりました。


鈴木田

そうなんです。

今の価値観では受け入れ難いかもしれませんが、戦争を経験した人は、家族のためだったり、故郷のためだったりと、そういった感覚がありました。その事実を知ることもなく、「可哀想だったよね」と一括りにされるのは違うんじゃないかな、と。


世の中は軍人だけで動いているわけでもないし、残された家族だけでも成り立っていません。どちらの想いもあったという事実を伝えないとなと。

三井所

戦争、というと賛否あるじゃないですか。


今の時代って、色んな考え方があるものは、「一緒に考えよう」とするより蓋をする傾向があると思うんです。炎上したり、自身だけが孤立することが怖くて。

でも蓋をするとそのこと自体を忘れちゃうんですよね。

鈴木田

そうですね。私も議論はしたくなかったんです。

私自身も議論は苦手というか、あまり好きじゃないので。


今の日本人って、議論が起きるくらいだったら置いとこうっていう考えなので。

そこに対してあえて議論を挑むのではなく、歴史ではそういうこともあったんだよ、みんなで一緒に未来について考えようよ、と。

それができるのは映像だなと思い、本PJを始動しました。


すごい。


先ほどから話を伺いながら気になったんですが、鈴木田さんのそのモチベーションの原点ってどこから来るんですか?

今回のPJもそうですし、別に災害支援もされているし、保護官みたいなこともされていて。そのエネルギーはどこから来るのかなぁって。

監督の霞 翔太氏

鈴木田

やっぱり「必要とされている」っていうことじゃないですかね。

自分がやらなくても誰かがやってくれるんだったらやらないです。


詳しく聞きたいです。


鈴木田

テレビとかSNSで偉そうに正しそうなことを言うだけのやつは山ほどいるんです。


もう言っとけと笑


「絶対必要だよね!」「いいよね!」て言いながら世の中やらないことがたくさんあるので。そこをただやってきているというか。


中川州男さんという熊本出身の軍人がいるんですが、子供さんがいらっしゃらなかったので、誰もお墓守っていない。親戚とも疎遠になっていてやっていない。誰かがやらなきゃいけないけど、と思いながらも誰もやってないのでやるってだけですね。


誰かががやってくれるなら、やらないです。

とても腑に落ちました。

でもそれって結構しんどくなる時ありませんか?


鈴木田

そうですね。

誰もやらないことをやるって、やっぱりしんどいんですよ。


世の中のこと考えたりするのも正直しんどいし。

それが役に立ってるかって言われると別に役に立ってないとも思うし。




でもそれは自分の中では許せないと思っちゃうので。

18歳で自衛隊入った時から思っているのは「日本を守りたい」と

「自分の生まれ育ったこの故郷を守りたい」という思いで自衛隊に入りました。


そのあとは色々ありましたけど。

それもすべて自分の故郷を守りたいっていう気持ちから起こしてやってきたことなので。


今回のPJもその延長線上で、自分の考え方としては何一つ変わってないです。


第1弾の制作秘話

三井所

そんな想いから第1弾がスタートしました。

率直にお聞きしますが第1弾の制作の時、ぶっちゃけどうでした?


Honmonoに対してもまだ関係が浅いなか、鈴木田さんが主役。どういう現場なんだろうって不安や戸惑いはありませんでした?

鈴木田

正直、結構ありましたね。


その話、興味あります。


鈴木田

私が主役をしましたが、本当に素人なので。


例えば、こんな顔をしてくれ、悲しい顔してくれ、嬉しい顔してくれっていわれると分かるじゃないですか。けど霞監督には、「いま何を思ってるんですか?」って言い方をされて。そういう風に表情をつくるんだと衝撃を受けました。


確かに言いましたね。表情はつくるものではなく、感情から出てくるものだと思っていて。初めての主役、あの短期間であそこまで感情と向き合った鈴木田さんはさすがだなと思いました。


■第1弾 映像作品「忘れてはならない歴史がある。」