ホンモノ対談Vol.2  介護・福祉ベンチャー『Blanket』× クリエイティブ集団『Homono』(前編)



介護・福祉事業者の人事支援や、介護に関心を持つ人たちが集まるコミュニティ

「KAIGO LEADERS」を展開する『株式会社Blanket』と映像の共同制作を実施しました。


PV制作完成に至るまでの軌跡や “介護・福祉業界の可能性を広げるクリエイティブ” を、

『Blanket』代表取締役の秋本 可愛さん、取締役の野沢 悠介さん、

『Honmono協会』代表 三井所氏 、プロデューサー長根氏の対談形式でお届けします。


今回は前編!

BlanketのルーツやHonmonoとの出会い、そして映像制作のリアルについて熱く語ります。


株式会社Blanket 代表取締役 秋本 可愛

山口県光市出身。2013年、株式会社Join for Kaigo(現Blanket)設立。

日本最大級の介護に志を持つ若者のコミュニティ「KAIGO LEADERS」発起人。介護人材の採用・育成・定着のアップデートを目指す「KAIGO HR」などを運営する。



株式会社『Blanket』取締役 野沢 悠介

2017年にJoin for Kaigo(現Blanket)取締役に就任。

介護・福祉事業者の採用・人事支援や、採用力向上のためのプログラム開発などを中心に「いきいき働くことができる職場づくり」を進める



一般社団法人Honmono協会 代表 三井所 健太郎

福岡県出身。KDDIにて法人向けITコンサルティングを担当後、2019年一般社団法人Honmono協会を設立。

前職で培ったビジネス×クリエイティブのスキル、日本各地に眠るアート×カルチャーの力を組み合

わせ、新たな働き方や伝統文化を生み出す為、ティール型プラットフォーム「Honmono」を立ち上げた。現在、法人・個人含め56団体が参画中。



一般社団法人Honmono協会 理事 長根 汐理

青森県八戸市出身。進学をきっかけに上京し、大学卒業後は日本郵便株式会社に就職。3年後に同社 を退職し、メディア運営を得意とするITベンチャーで働きながら、地域活性プランナーとして地方創生事業に携わる。

2019年に株式会社いろは設立。「価値あるものが、きちんと認められる世の中を創る」をモットーに、企業のPR支援や新規事業の立ち上げをサポートしている。


ライター 結衣

福岡県北九州市出身。Honmonoチャレンジメンバー第1期生として、ライティングや編集を学ぶ。実戦経験が認められ、Honmono@コラボメンバーに昇格。

今後、インタビューや写真撮影のスキル習得にも力を入れていく若き女性ライター。


「全ての人が希望を語れる社会」を目指して。


秋本さん

『株式会社Blanket』は “全ての人が希望を語れる社会” を目指して、多方面での事業を展開しています。


具体的には、介護・福祉事業者向け採用・人材育成支援や人材育成のための教育・研修や、『KAIGO LEADERS』という介護領域に関心がある人たちのコミュニティ運営などですね。

事業所のサービス企画・開発支援を手がけることも多いです。


大学在学中に知った介護の課題。 “想い” ひとつで事業を立ち上げる。


三井所

秋本さんが大学在学中に事業を立ち上げられたんですよね?


秋本さん

そうなんです。

大学卒業年次の4月に会社を立ち上げて、来年度で9期目になります。


三井所

大学ではなにを?


秋本さん

大学時代は「起業サークル」に所属していました。

実際に事業を進めながら学ぶというスタイルのサークルで、フリーペーパー制作のプロジェクトを行っていたんです。


「認知症」をテーマにする機会があり、認知症についてもっと知る必要があると思いました。

そして、大学3年生の時に介護の現場でアルバイトを始めたんです。


三井所

それが今に繋がるきっかけとなるんですね!


秋本さん

そうなんです。

すごく面白くて、やりがいのある仕事だと感じたんですが、大学生ながらにさまざまな課題意識を持って。そして、想いひとつと勢いで独立したわけなんです。


長根

すごい行動力!

立ち上げ当初はどういう活動をされていたんですか?


秋本さん

学卒の起業でしたし、知識も資金もありませんでした。


学生時代認知症をテーマにしたフリーペーパーを制作していた時の繋がりで、企業の「会報誌」のプロジェクトをさせていただいたり、サービス企画をお手伝いさせていただいたりと「介護」を軸にいろいろなお仕事をさせていただいていました。


気がつくと右腕となっていた。タッグを組んで動き始めた『Blanket』。


三井所

野沢さんがジョインされたタイミングは?


野沢さん

4、5期目のあたりですね。

それまでは、秋本がほぼ1人でやっていたんですよ。


秋本さん

『KAIGO LEADERS』という介護に関心を持つ1人ひとりの力でより良い社会を目指すコミュニティを運営しているのですが、野沢との出会いは、『KAIGO LEADERS』のイベントに参加してくれたのがきっかけです。


が、最初は『HEISEI KAIGO LEADERS』という名前で ”平成生まれ限定” のコミュニティだったんですけどね(笑)


野沢さん

そう、だから私は入れなかったんですよ(笑)


三井所

昭和外し、、(笑) 



秋本さん

当時は年代が上の人がいることで「教える」「教わる」の関係ができてしまわないように、自分たちで考えて動くことを大事にしたいと思い平成生まれに限定していました。


今は年齢制限は、ありませんよ。


立ち上げ当時は、若手が多く集まっていたので、若手の悩みに多く触れることがありました。

その声を聞くうちに ”組織の課題” に真剣に取り組んでいかなければ、若手が活躍できる環境がないかもしれない、と思い始めたんです。


また、若手の採用について企業の方から相談を受けることが多くありました。ただ、私は採用のプロではなかったので、『KAIGO LEADERS』とは別に、採用や運営のことで野沢に相談にのってもらったり、手伝ってくれていたんです。


そのうちに「いつ(うちに)転職するんですか?」とよく話していましたね(笑)


長根

スカウトされていたんですね(笑)


三井所

その頃から秋本さんと野沢さんの関係性としては、何となくお互いにわかり合っていたという感じですか。


秋本さん

そうですね!


野沢さん

3年間くらいはプロボノとして『HEISEI KAIGO LEADERS』の活動をサポートしていました。

転職の時は、新しい会社に入るという感じはなかったですね。


“入社後の課題” に向き合えなかった。採用担当としてのもどかしさ。


三井所

野沢さんが1歩を踏み出して『Blanket』にジョインされた当時の想いは?


野沢さん

私は新卒で介護事業会社に入り、1年目は現場を経験しました。


それから人事に配属されて、まさに “採用” をやっていたんです。

ただ、採用担当って “入社後の課題” にはあまり向き合えないんですよね。


私自身、採用に携わった若手社員から相談を受けることは多くて、”職場の垣根を超えた横・斜めの繋がり” の重要性を感じていたことから、社内で交流会みたいなものを開催してはいました。


たまたまWEBニュースで読んだ秋本のインタビューで『HEISEI KAIGO LEADERS』の存在と、近々イベントがあ

ることを知ったのですが、「平成生まれが対象」と書いてあったんで、、(笑)


SNSで「すごく面白そうなイベントを見つけたんだけど、平成生まれ限定だから無理だ〜」と書いたら、秋本からダイレクトメッセージが届いて、昭和でも良いですということに(笑)


「会社の中でキャリアを高めること」より「介護領域の人事課題と向き合うこと」を選択


野沢さん

『Blanket』の活動には関心はあり、「いつかは…」とは思っていましたが、当時の会社からすぐに離れることは考えていなかったのですが、たまたま自分に異動の話があって、2つの選択肢を考えました。


「この会社の中でキャリアを高めていくのか」

それとも

「これまで積んできた経験を活かし、介護業界全体の課題に向き合うか」


どちらが自分にとってやりたいかと考えた時、後者だと思いました。

そして、色々と考えた上で、現在の道を選びました。


長根

業界全体をもっと良くするには、1つの会社で解決できる問題ではないですよね。

『Blanket』にジョインされてからの活動は?


野沢さん

『KAIGO LEADERS』というコミュニティ運営に加えて、介護・福祉業界のHR(人事)をアップデートするプロジェクト『KAIGO HR』を立ち上げました。


厚労省の力を借りて全国の事業所向けのセミナーを開催するなど、スタッフの育成・定着や組織全体を良くすることを『Blanket』として担いました。



“欲張り” な会社、それは想いとアイデア、行動力で溢れる会社。


三井所

『Blanket』って本当に幅広く活動されていますよね。


野沢さん

最近よく話すんですが、”欲張り” なんですよね(笑)


秋本さん

小さな会社なのにね(笑)


野沢さん

小さな会社なのに「あれもやりたい!これもやりたい!」と。


介護領域を面白くして、働く人が生き生きと活躍できて、安心して介護を受けられる世の中を作ることに少しでも貢献できたら良いなと、そんな想いでこれまで走ってきました。


大変な時代が業界を前へ動かした。クリエイティブで切り取る現場の魅力。


長根

野沢さんが加わって、企業や事業所の課題解決などを担いながら、まさに今ブランディングされている。


そんな中、 “クリエイティブ” として『Honmono』を選んでいただくご縁があったんですね。


野沢さん

そうですね。


去年、コロナが広がってから介護・福祉業界でも “クリエイティブ” への関心が高まったと思います。いわば、”必要だとはわかっていたんだけど、後回しになっていたもの” だったんです。


どうにかこれまでと違うかたちで自分たちの魅力を届けなければということで「映像制作」という声が現場の介護・福祉事業者から多くなりました。


私たちは、”制作会社” ではない。Honmonoの映像制作の魅力とは?


長根

『Honmono』との出会いのきっかけは何だったんですか?


野沢さん

「動画を制作したい」という相談を事業者から受けていく中で、私たちはWebや紙媒体の制作はしていたものの、動画制作を積極的にしたことがなかったんです。


現場に一緒に入りながら同じ視点や観点をもって制作してくださるパートナーさんを探そうということで、秋本にも声をかけていました。


秋本さん

何社かピックアップしたんです。


野沢さん

その時に「動画 制作」とネットで調べてもいました。

その際にHonmono協会のサイトにも行きついて、「あ、お話を聞いてみたいな」と思ったので、お問い合わせフォームから「初めまして」という感じでメッセージを送ったんですよね。


三井所

有り難いです。

その関心のきっかけって何だったんですか?


野沢さん

『Honmono』のサイトに載っているムービーを見て、「そうそう、こういう感じを撮りたいんだよね」と思ったんです。


Honmonoメンバーそれぞれの紹介動画も個人的に好きでした。というのも ”その方に合わせて撮っているんだろうな” という感じがすごくしたんです。

だから、お客様それぞれの特徴やニーズに合わせたものを一緒に作ってくれそうな期待感もありました。


三井所

うおー嬉しいです。

私たちもそこを目指しているので。


野沢さん

いろいろなクリエイターが集まって、力を結集しながら新しいことをしていくという雰囲気を感じ、動画制作会社さんにお金を渡して依頼をするという感じとは、違うんだろうなと、そんな風に思ったんです。


私たちは制作のプロではないので予算や納期などはもちろん相談させていただきたいんですが、それ以外にも ”一緒にやっていきたいと思えるかどうか” ってすごく大事だと思ったんですよね。


クライアントとクリエイター。大切なことは ”同じ方向を向いていること”。


三井所

有難うございます。


制作会社って名前の通り制作会社なので、”制作すること” が目的じゃないですか。

でも、私たちはそうではなくて、”お客様の課題を解決するためのクリエイティブ” だし、”可能性を広げるためのクリエイティブ” だと思っているんです。


その分、ヒアリングが必要なので、時間はかかります。


でも、そうでないとお互いに創る意味がないと思うんですよね。


野沢さん

なるほど。


三井所

私たちは、「作るだけ」になりやすい「下請け」はしないようにしていたんです。

だから今回すごく迷ったのですが『Blanket』のホームページを見た時に、”同じ方向を向いている“ と感じました。


野沢さん

実は私も迷ったんです。


普通に考えると、こちらが介入しないほうが制作しやすいと思うんですよね。

だから受けてくれるかなとこちらも探り探りという感じでした。


真夏の2日間の撮影が生み出した。新しいクリエイティブのかたち。


三井所

最初は埼玉での撮影でしたね。


野沢さん

なかなか難航した仕事でした(笑)


撮影そのものというよりは、動画を撮ることに対して、「あまり映りたくないな」といった声が多かったり、最初は皆さんに抵抗感があったんです。


皆さんの話を聞いたり、採用活動に動画を使う意図をご説明したりするのに2、3ヶ月かかって、「ゴールデンウィーク明けに撮ります」と言っていたのに真夏の撮影になったんですよね(笑)


三井所

夏でしたね(笑)


ただ、その時に『Blanket』と一緒にやる意義も感じました。


私たちはクリエイティブのプロですが、介護の現場に精通はしていません。

『Honmono』だけであれはクライアントである社長や現場の方の気持ちを汲み取り、撮影に向き合っていただけたかというと多分そこまではやり切れなかったと思うんです。


現場のことを知っていらっしゃる『Blanket』が間に入ってコミュニケーションをとって、撮影する時に現場の方も積極的に関わってくださったので本当にやりやすかったなと思いました。


野沢さん

すごく印象的だったのが、最初は皆さん身構えていたのですが、撮影した動画をテストで見ると

「あ〜良いね!こんな感じなんだ!」

とすごく喜んでくれたんです。


「これだったら撮りたいな」という空気が当日生まれていました。

「ようやく撮れた!」という喜びも大きかったです。


映像を撮ることは “心を撮ること、心に寄り添うこと”。


西端(今回の撮影を担当した映像クリエイター)

私自身も『Blanket』の存在はとても大きかったです。

事前にコミュニケーションをとっていただいたり、現場を和ましてくださったり。

すごくやりやすかったです。


三井所

印象に残っているのが、知らない人たちが来ているので、利用者の皆さん身構えてしまったり、反応が少し過敏になってしまったりするシーンもありました。


そのような中、スタッフの方が「撮影の方も可愛い帽子をつけてくださったら、きっと撮れますよ」と言ってくださったんです。


大したことではなかったかもしれないんですけど、何でしょう、言葉にできないんですけど…… ”寄り添っていきながら、心を撮っていく” ということを感じたんですよね。




“当たり前” になった日常にこそ、ドラマがある。そこに光をあてるために。


長根

実際に仕上がった映像を見て、皆さん喜んでくださいましたか?


野沢さん

はい、すごく。


”日々の仕事” って、現場のスタッフにとってはどうしてもいつからか “当たり前” になってしまうんです。

映像で切り取ることで、「自分たちはこういうことを想いながら仕事していたんだ」と振り返る良い機会にもなりました。


どういう風に切り取ると日常の様子や表情を映し出せるかは、スタッフだけでも私たちだけでもできなくて、そこにはやっぱり “クリエイティブの力” が必要だったんです。


三井所

映像制作するにあたって、皆さん考えるじゃないですか。


「私たちのシゴトって何なのか」

「どういう想いを伝えるべきなのか」


経営者だけでなく現場の方も一緒に考えていく作業は、映像制作の1つのメリットだと今回感じました。


野沢さん

確かにそうですね。


三井所

最初は撮影に対してネガティブだったところから、ご協力いただけるようになる “過程” を撮ることができたというのも、すごく面白かったと思います。


※後編ではクリエイティブと介護の未来について熱く語ります!お楽しみに!


【対談風景は映像にて配信中!】



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Blanketの秋本さんが発起人となる「#ケアワーカーをケアしよう」プロジェクトが始動しました!

Honmonoは本プロジェクトの映像制作にてプロジェクトメンバーとして参加します!


https://readyfor.jp/projects/careforcareworker


監督はHonmonoの西端実歩氏!


映像の公開は3月25日の予定です!乞うご期待!



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