
渡辺 真由
Honmono Voice #10 諸我 和美(もろが かずみ)
更新日:2021年11月4日
お花の先生として大人はもちろん、子供向けにもレッスンをしている諸我さん。
その中で感じることがあるそうです。
いま“閉塞感が強い時代”とよく言われます。
でも、もしかしたらその閉塞感をつくっているのは自分だったのかもしれない。
そう思って、ちょっとドキッとしました。
2021年1月24日

子供たちの未来のために
私はお花の先生として、子供たち向けのレッスンも行っています。
そのレッスンで気になることがあります。
最近の小中学生から
「わたしなんか」
「できない」
「私は、そういうの苦手」
「上手にできない」
「向いてない」
自分を卑下する言葉をよく耳にします。
小中学生の可能性は無限に広がっているにも関わらず、どこか諦めたようなことをいう子がたくさんいます。
でもこれは紛れもなく、周りの大人がそういう思考の大人だからです。
日本人特有の謙遜の美学。でもそれは時として「負の遺産」になってしまうこともあります。
自分の意見を持ち、それを自信をもって伝える。
これは自分軸で生きているかどうかだと思うのです。
自分の軸をもとに、その時々の自分を表現する。
それは謙遜とはまた違った、武士道の美学でもあります。
自分軸で生きる。
これこそが、これからを生きる私たちが幸せを感じながら日々を過ごせるかだと思うのです。
「アート思考」で自分軸を取り戻す!
子供たちの話に戻りますが、これからたくさんの知識と経験を吸収していく子供たちには、できるだけ幸せになってほしいと親は思います。
ならば、決して子供たちの自分軸を見失わせてしまったり、大人の価値観や常識で可能性を狭めてしまってはいけないのです。
そう、子供たちは、本来一人ひとりが自分軸を持っています。
だからこそ、今、大人の私たちが様々な思考のあり方を考える必要があると思います。
自分軸を見失っているのは、大人のほうかもしれません。
正解のない時代に、どこに向かえばいいのか戸惑う大人も多いかもしれません。
そんな時、大いに役に立つのは「アート思考」だと思います。
このアート思考こそが「自分軸で生きる」ことに繋がってくると思うのです。
なぜなら、アーティストや芸術家は、日々自分の内面と向き合い、自分を高め、自分の思い、感情を作品に表現して勝負しているのですから。
これは、自分軸で生きていかないとできない行為です。
自分軸が生んだ作品だからこそ、芸術作品は共感や感動を与え、人の心を動かすことができるのでしょう。
0から1へ、新しい物、価値観を生み出し、歴史をつくる。
それは自分軸があるからこそ、なし得るのではないかと思います。
歴史の古い国ほど、芸術に寛容だと思いませんか?
ビジネスや日々の生活にこのアート思考を取り入れることで、「やらされている」「やらなければいけない」といった思考から、自分事に変わる。
結果、自分の行動が楽しくなり、自分を好きになれるのだと思います。
